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2024/01/01
「議員任期延長改憲」って何だ?
 暮れの政局を襲った「政治資金パーティ裏ガネ疑獄」で、ほとんど報道されず、隠されてしまっているが、衆院の憲法審査会で改憲各党が、「武力攻撃事態、災害、テロ、感染症などの緊急時に、内閣の判断で国会議員の任期延長を認めるとする憲法改正が必要」という意見が、おおむね一致し「通常国会では条文案を決めたい」などと公言している。

▼「ナチスに倣って(注1)」を実行へ

 九条を変えたいという「改憲の本丸」と比較して、「どこまで本気か」という論議だが、実は、国会の議論と法律で、独裁政権がやりたい放題にしていくという戦略は、かつてナチスがやった方法で、2013年夏、当時、安倍内閣の副総理だった自民党・麻生太郎現・副総裁は、講演で「改憲はナチスに学んで」と話したことがある。これから考えると、この「議員任期延長改憲」は容易に無視するわけにいかない。
 1932年の選挙で第1党の地位を獲得したヒトラーは、33年1月に政権を獲得、2月27日の国会議事堂放火事件によって共産党を事実上排除したのに続き、3月、立法府が行政府に立法権を含む一定の権利を認める「民族および国家の危難を除去するための法律」(「授権法」)を成立させた。この法律で、ナチス政権下のドイツでは、立法権や憲法改正権が内閣に委譲され、ヒトラーは行政権と立法権を手に入れ、史上最も民主的な憲法だとされた「ワイマール憲法」は事実上無効となりました。順次、政党の設立が禁止され、遺伝病を「強制断種」する法が制定され、ユダヤ人の迫害や虐殺も制度化された。

 法律家6団体で構成している「改憲問題対策法律家6団体連絡会」(注2)(大江京子事務局長=日民協)とは、この状況に、パンフレット「『国会議員の任期延長改憲』その危険な本質~軍事大国化の中での憲法審査会の動向~」を「9条改憲NO!全国市民アクション」とともに発刊。12月26日、賛同する憲法学者とともに、自由民主党、公明党、日本維新の会、国民民主党、有志の会の各党・会派に公開質問状を出した。1月末までの回答を求めている。質問状は、①「選挙権の制限」②「選挙の一体性」③「選挙困難事態」④「緊急集会」⑤「国会機能の維持」―についてで、12項目について、考え方を質している。
 
▼杜撰な論理に12項目の質問

 各項の質問は、要旨次の通り。なお全文は、各団体HPに。

 質問1: 国会議員の任期延長とは、選挙が実施可能な地域の有権者の立場から見ると、選挙の延期は「選挙権の停止」であり「選挙権の制限」だと考えるが、貴党(貴会派)は、国会議員の任期延長改憲が、国民の「選挙権の制限に該当すると考えるか?

 質問2: 問1で選挙権の制限に「該当する」とお答えの場合、最高裁が言っている「制限をすることなしには選挙の公正を確保しつつ選挙権の行使を認めることが事実上不能ないし著しく困難」な場合に該当すると考えるのか? 「該当しない」というならなぜか。ともに、理由を示して答えてほしい。

 質問3: 貴党(会派)は、議員任期延長が必要な理由として、「選挙の一体性」を挙げているが、この「選挙の一体性」は、憲法上・法律上の根拠があると考えているか。「ある」とお答えの場合は、具体的な根拠を示してほしい。

 質問4: 公職選挙法は選挙区単位の選挙を前提としており、国政選挙において再選 挙や補欠選挙を定めている。(33条の2、109条、110条、113条)。  貴党(会派)は、再選挙や補欠選挙は、「選挙の一体性」に反すると考えるのか。 「反しない」と考えるならば、その理由を述べてほしい。
 
 質問5: 任期延長改憲の要件で、「選挙の一体性が害されるほどの広範な地域」と いう概念を主張されている会派にお尋ねするが、具体的にどの程度広範な地 域を指すか、明確な基準を示してお答えください。

 質問6: 憲法調査会では、必要条件として、「適正な選挙実施が困難な状態」(自民)、「選挙の一体性が害されるほどの広範な地域において国政選挙の適正な実施が70日を超えて困難であることが明らかであること」(公明、維新、国民、有志)が必要な要件として主張されている。各事態について、それぞれどんな事態を想定しているか、できる限り具体的に答えてほしい。
①国家有事・武力攻撃
②大規模自然災害
③テロ・内乱
④感染症まん延
⑤その他これらに匹敵する事態

▼乱用防ぐ「緊急集会」規定

 質問7: 貴党(会派)は、参議院の緊急集会は、一時的・限定的・暫定的制度だから議員任期延長改憲が必要だと主張している。しかし、緊急事態への対処には、あくまで臨時の暫定措置に留めることが緊急事態の恒久化や行政権力濫用を防ぐために肝要だ。
 参議院の緊急集会は、それが臨時的、暫定の措置を定めた制度である点に意味があり、参考人の憲法学者も、「現行憲法の定める緊急集会制度は、①平常時と非常時を明確に区別する、②緊急集会はあくまで暫定的な臨時の措置のみがとられる、③選挙を経て正規の国会が召集され次第、その当否があらためて審議されるとするもので、十分な理由によって支えられた制度。これに新たな制度を追加する必要性は、見出しにくい」(2023年5月18日衆議院憲法審査会。長谷部恭男参考人=早大教授、東大名誉教授)と述べている。この見解に異論があれば、具体的根拠を示して反論してほしい。

 質問8: 貴党(会派)は、参議院の緊急集会は、二院制の例外だから、議員任期延長改憲が必要であると主張している。しかし、憲法は、緊急の際にも民主政治を徹底させて権利を十分擁護するために、参議院の緊急集会に国会の機能を臨時に代行させることとした。これには学説上異論はないが、とすると、参議院の緊急集会が二院制の例外であることを理由に、民主政治を徹底させるための、議会制民主主義の根幹の基本権である選挙権を制限(一定期間選挙権の行使を停止)することは、矛盾している。この見解に異論があれば、具体的根拠を示して反論してほしい。

 質問9: 憲法54条は衆議院の解散について、40日以内に総選挙、選挙から30日以内に国会召集を決めているが、これは政府が、何かの理由を付けて解散後いつまでも総選挙を実施しなかったり、総選挙後いつまでも国会を召集しないなどの形で、現在の民意を反映していない従前の政府がそのまま政権の座に居座り続けることを防ぐためだ。これは、前述の長谷部参考人も「緊急集会の継続期間が限られているように見えるのは、その間接的、派生的効果なのに、それを根拠に、従前の衆議院議員の任期を延長や、従前の政権の居座りを認めるというのは、まさに本末転倒の議論だ」などと述べている。この見解に対して異論があれば、具体的根拠を示して反論してほしい。

 質問10: 2023年5月18日の衆議院憲法審査会で、長谷部恭男参考人は、要旨次のように述べている。
 「衆議院議員の任期を延長すると、そこには、総選挙を経た正規のものとは異なる、言ってみれば異形のもの、国会ての権能を行使し得るある種の国会が存在することになる。そこでは通常の一般的な法律が成立する。そうすると、緊急時の名をかりて、通常時の法制度そのものを大きく変革する法律が次々に制定されるリスクも含まれている、ということになりかねない。悪くすると、任期が延長された衆議院と、それに支えられた従前の政権が、長期にわたって居座り続けることにもなりかねない」
 このような「居座り」の危険性、緊急事態の恒久化の危険性に対して、どのように対処することを考えるか。具体的に答えてほしい。「居座り」や「緊急事態の恒久化」の危険はないと考える場合、その理由を答えてほしい。

▼内閣を居座りさせ強行する?

 質問11: 2023年5月31日参議院憲法審査会で、土井真一参考人は参議院の緊急集会について、「衆議院議員の候補者の皆さんはもちろん、内閣を構成する内閣総理大臣及び国務大臣の多くが慣行上衆議院議員から選ばれているので、自らの正統性を支える衆議院が存在することになるよう、できる限り早期に総選挙が実施されることを強く働きかける復元力になり得ると考えられる」と述べた。緊急集会のこのような性質と比較した場合、現在主張されている任期延長の憲法改正案では、できる限り早期に総選挙を実施しようとするインセンティブが働きにくい、国会を正常に戻す「復元力」が働きにくいと考えられる。この「復元力」が働かない恐れについて、どのように対処するか。具体的に答えてほしい。「復元力」が働かないことはないとお考えの場合は、その理由も答えてほしい。

 質問12: 貴党(会派)は、「任期延長改憲は、緊急時に国会機能を維持するために必要」と主張している。それなら、現時点においても、国会機能が損なわれている現状がないか、あれば直ちにそれを改善すべきだと考える。ほとんどの国民が必要とは考えていない憲法改正(例えば2023年10月NHK世論調査)の議論に時間を費やすよりも、現に違憲もしくは違憲の可能性のある事態がある場合は、それを改めるために調査、審議をすることが先決事項だ。この点についての、貴党(会派)の見解を聞かせてほしい。
 具体的に、2017年6月22日や2021年7月16日の野党による臨時国会の召集要求(憲法53条)に対して、内閣が3か月以上も召集を行わなかった事態について、貴党(会派)の見解を聞かせてほしい。

(注1)麻生副総理(当時)の「ナチスに倣って」発言は次の通り
 (「2013年7月29日、の国家基本問題研究所月例研究会」
僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。
 ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。 全然違いますよ。
 ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはあり得るということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないと…(中略)
 しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと書いて、俺たちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、色んな意見を何十時間もかけて作り上げた。そういった思いが、我々にある。
 そのときに喧々諤々やりあった。
30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。
自民党の部会で怒鳴り合いもなく。(中略)ぜひ、そういう中で作られた。
 ぜひ、今回の憲法の話も私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやって欲しくない。靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。
静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。(中略)それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。
昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。
マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。
 憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。誰も気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。
 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪の中で決めて欲しくない。

(注2)「改憲問題対策法律家6団体連絡会」と代表者は、次の通り。
・社会文化法律センター(海渡雄一共同代表理事) ・自由法曹団(岩田研二郎団長) ・青年法律家協会弁護士学者合同部会(笹山 尚人議長) ・日本国際法律家協会(大熊政一会長) ・日本反核法律家協会(大久保賢一会長) ・日本民主法律家協会(新倉修理事長)
(S.M)
2023/12/24
「まっとうな政治」はどこへ
 2024年度の国の予算案が22日、閣議決定された。一般会計の歳出総額は112兆717億円。今年度当初予算(114兆3812億円)に比べて2兆3095億円の減額となったものの、過去2番目の規模で、当初予算案の段階で110兆円を超えるのは2年連続だ。国債の利払いや返済に充てる国債費は27兆90億円で7%増。今年度当初を1兆7587億円も上回り、過去最大。歳入の3割超を国債に依存する構造を改善することはできなかった。岸田文雄首相は「歴史的な転換点の中、先送りできない課題に挑戦し、変化の流れをつかみ取るための予算だ」と述べた。社会保障関係費(2.3%増の37兆7193億円)や24年度から3年間で少子化対策に集中的に取り組む「加速化プラン」(8000億円程度を計上)をはじめ、災害、物価高対応、賃上げ促進など、暮らしに必要な経費は当然、手厚くすべきだが、この国のかたちに見合った適正な予算案というものがあるはずだ。それを実現させるためには、膨れ上がる防衛費の根本的な見直しが必須なのは言うまでもない。
 たとえば、政府は22日の閣議と持ち回りの国家安全保障会議(NSC)で、防衛装備移転三原則とその運用指針を「改正」した。中身は、外国企業が開発し、日本企業が許可を得て製造する「ライセンス生産品」について、部品だけでなく完成品もライセンス元の国に輸出できるようにしたほか、部品全般の輸出基準を緩和した。しかも、改正運用指針を適用し、自衛隊が保有する地対空誘導弾「パトリオットミサイル」(PAC3)をライセンス元の米国に輸出する方針を決定した。殺傷能力のある完成装備品の輸出を認めるのは、三木武夫内閣が事実上の武器禁輸政策を確立した1976年以降で初めてのことだ。
 今後のシナリオは、米国の企業に特許料を支払ったうえで、三菱重工製造、自衛隊保有のパトリオットミサイルを米国に有償で輸出することになる。ウクライナへの支援を続ける米国の要請を受けた措置であることは明らか。パトリオットミサイルは、巡航ミサイルや弾道ミサイルなどを迎撃するのが可能で、弾薬などの在庫不足に陥っている米軍の下支えが「日米同盟強化」に資すると判断したという。
 平和憲法を持つ日本は、間接的であっても、戦争に加担する行為は許されない。それを「公然と破っている」といえる。防衛費が膨れ上がる理由が「日米同盟強化」だとすれば、日米同盟そのものも抜本的に改革する必要がある。それができなければ、社会や政治の構造改革は不可能だ。
 自民党派閥の政治資金パーティーの問題をはじめ、閣僚の不祥事など、現政権は「まっとうな政治」をする体制にはなっていないのではないか。いよいよ納税者である私たちがしっかりと政府を「監視」しなければいけなくなった。
 政治に関心を持とう。私たちの暮らしの問題なのだから。
(M・M)
 
2023/12/16
「岸田総裁任期中の改憲」はつぶせるぞ、
押せ押せだ
 「終わりの始まり」とはよく使われる言葉だ。「終わり」にならない場合もあり、うまく使う必要がある。

 しかし12月15日、「岸田政権安倍派4閣僚交代、重要党役員3人辞意」は、その予兆といえるだろう。河井元法相型の自民・柿沢議員の選挙買収への捜査着手もこの日だ。

 パーティー券といういう名の財界・企業からの政治献金(もっというなら〝当方への政策的厚遇よろしく〟という名の賄賂)を通じた裏金疑惑をあばいたのは、1年前の「赤旗」日曜版の記事(22年11月6日号)だった。「キックバック」「還流」という言葉こそないが、パーティー券の裏金構造が浮き彫りにされた。これを機に、検察は1年かけて捜査の網を狭めてきたといえるだろう。真のスクープとはどういうものかを如実に示している。

 筆者は11月の記事で、『AERA』11月13日号のジャーナリスト星浩氏の一文を引いた。「来年にかけて自民の政治とカネをめぐるスキャンダルが出るのではないか」という不気味な噂があるという。この直後、噂は噂でなくなった。

 では岸田首相は、この事態に「24年9月の総裁任期切れ」をどう迎えようというのか。筆者はこの2年余を、「改憲」公約を軸に見つめて来た。岸田首相が①「24年9月までの改憲」を口にしながらあれこれの理由をつけてそのまま9月を迎えるのか②それとも牙をむきだしにしてしゃにむに改憲戦車を爆走させるのか。筆者は先月「ちょっと待て。なにも岸田政権が続くことを前提にする必要はない。岸田を行き詰まらせ、退陣に追い込むのだ」という視点を紹介した。いまがまさにその時だ。

 来年9月まで「岸田退陣」に追い込んだとする。「自民総裁選」がある。政界常識として総裁選となれば前回総裁選の公約(たとえば4候補とも総裁任期中の3年の間に改憲を実現するといった)はいわばチャラになる。各候補とも新たに「私が総裁になれば3年の任期中に…」という。「改憲」に限って言えば、「憲法を守れ」という国民の意思と運動は改憲勢力の「計画」を崩し、後倒しにさせた。

 この2年余、筆者が言い続けてきたことを改めて記す。
「改憲阻止のたたかいはこれからも続く」
「改憲勢力の執念をいささかも軽視してはならない」
(寺)
2023/11/10
岸田は憲法でも追い詰められている
 岸田首相と改憲。首相応援団を構成している読売新聞にとっては小さくないテーマだろう。11月6日の読売にこんな記事が出た。「首相、任期中改憲に黄信号」。首相(自民総裁)任期の24年9月まで10カ月を切った。この間に「改憲案文合意⇒国会発議⇒国民投票(2カ月~6カ月)」。常識的には無理だろう。しかしこれまで権力側はそんな「常識」をかなり覆してきたことも確かだ。

 この記事は読売が改憲について気になってシグナルを送ったのか、それともさじを投げかけているのか。

 この前段階で気になる記事があった。自民の大応援団・産経が出している『正論』12月号冒頭の政界論評だ。6月9日に岸田首相が渡辺恒雄読売主幹と懇談した(なお2人は開成高校同窓)ことにふれ「ナベツネさんは六月解散するだろうとみていたが、決断しきれない首相に失望したのでしょう」という関係者の話を紹介している。年内解散について9日付の朝日と読売は「先送り」と打ち出した。6日の読売記事は憲法についても岸田への後押しを弱めたのだろうか。

 もう一度冒頭のテーマに戻る。常識外れを最大限警戒しつつも「10か月で改憲は無理だろう」論についてあえてその周辺の思考を分析してみる。

1)「24年9月までに改憲という思いはいささかも変わっていない。しかしそのスケジュールを総理大臣の口から言うのは控えたい」で24年9月までつきすすむ。

2)1)の変形だが「私の気持ちはいささかも変わりないが、現実に条文論議が進まない」で9月を迎える。

3)自民の一部に出た「任期中といっても24年9月とは限らない」論⇒これは秋の国会で岸田が「24年9月までの任期中に」と言わざるを得なかった。

4)「24年9月」を至上命題として「周知期間2カ月」「9月国民投票」でそれこそ「常識外れの戦車」を爆走させる。

 しかしちょっと待て。以上、1)~4)はいずれも岸田政権が続くことを前提にした議論だ。なにもそれに縛られることはない。岸田を行き詰れまらせるのだ、退陣に追い込むのだ。われわれの願望だけでなく、政治情勢も日々複雑微妙に動いてる。

 『AERA』11月13日号のジャーナリスト星浩の一文は「政権崩壊の可能性」がキーワードだ。なかなかの分析で岸田不人気は「首相が信頼できない」が多いことに注目する。つまり人間、人柄がだめだというのだ。しかも星諭評は「来年にかけて自民の政治とカネをめぐるスキャンダルがでるのではないか」という不気味な噂を引きつつ、失速か解散か、「どちらを選択しても政権崩壊につながりそう」と見る。いいじゃないか、改憲を許さぬわれわれの戦列は押せ押せだ。

 ただし前にも書いたフレーズをもう一度。「24年9月がどうあれ、私たちの改憲阻止のたたかいはずっと続く」
(寺)
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