2021/04/24
入管法「改悪」にノーの声を
17-s-1.jpg
法案の撤回を訴える人権団体のメンバーら。
集会後は法務省に署名が提出された=4月22日、参院議員会館で
 今国会で審議に入った入管法改正案に対し、日本で難民申請中の外国人、人権団体などから、撤回を求める声が上がっている。目的は「国外退去処分を受けた外国人の長期収容の解消を目指すため」(法務省)というが、実態は外国人の在留管理を厳格化する内容だ。
 「国に戻ると命の危険がある」「私は日本で犯罪を起こしたことはない」――。4月22日、参院議員会館であった集会に、オンラインで参加したイラン国籍のサファリ・ディマン・ヘイダルさん(52)はこう訴えた。30年前に観光ビザで来日。在留資格を失ったため、2010年と16年に入管に収容され、計約4年にわたって不自由な生活を強いられた。うつ病を発症して国連人権理事会に訴え、「長期の拘束が繰り返された」と国連も日本政府に入管法の見直しを求めた。ところが、今度の法案は、「難民認定の手続き中は送還しない」という現行ルールに対し、難民認定申請が3回目以降の人は原則、適用外となる。
 「入管法改悪に反対する有志の会」の呼びかけ人の一人で弁護士の駒井知会さんは、「問題はそれだけではない」と語気を強める。国外退去命令に従わない人への罰則規定(懲役1年または20万円以下の罰金)が設けられ、「帰国したら命の危険がある」という人まで刑事罰の対象になる可能性がある。また、新たに盛り込まれた「監理措置」は、難民認定や在留特別許可が出るまで「監理人」の監督下で生活できる場合があるというものだが、「基準は不透明。裁量は入管当局に委ねられる」という。
 「そもそも日本の難民認定の状況は国際基準と大きくかけ離れている」と駒井さん。2019年は1万375人が申請し、うち認定されたのは44人。認定率は0・4%だ。ちなみに米国は29・6%、ドイツは25・9%となっている。
 難民条約では人種、宗教、国籍、政治的意見などを理由に、母国で迫害を受ける恐れがある人を「難民」と定義している。一方、日本は、特に目立つ反政府デモの指導者ら本国政府などから狙われている人などを「難民」と位置づける。
 法案の問題点については、沖縄を拠点に活動する芸人、せやろがいおじさんが動画投稿サイト「ユーチューブ」などを通じて発信する。難民申請の審査については法務省、入管庁から独立した機関が、国際水準に沿って適正に行うことが必要だ。命を優先しなければならない。

管理  
- Topics Board -