2022/11/12
「告発」テーマに演劇
「トリガーライン」7年ぶりに劇場公演
「TRIGGER LINE」の一場面=保坂萌さん撮影
「告発」をテーマにした舞台「TRIGGER LINE」が東京都中野区の劇場「HOPE」で上演中だ。
テレビ局のBSニュース番組のゲストに有名テーマパークの運営会社の社長が登場した。社長は業績が悪化していたテーマパークを再建するまでの道のりを語る。だが、後日、番組あてに届いたのは、このパークのアトラクションの欠陥を示す内部資料だった――。
俳優の林田一高さん=文学座所属=が主宰する演劇ユニット「トリガーライン」の新作。不祥事を隠ぺいしようとする企業の幹部、それに抗した元スタッフの女性ら、それぞれの選択、葛藤、決断が描かれ、メディアの問題も織り交ぜる。林田さんは「世の中のすさまじい変化に対し、自分が感じていることを『告白』するとしたら」との問題意識で構想を練り、「告発というモチーフが生まれた」と話す。劇場での上演は7年ぶり。「初心に帰る気持ちでユニット名と戯曲のタイトルを同じにした」という。13日まで。