点描
2023/07/29
劇団「燐光群」
「ニューヨークのマスタービルダー」モーゼスの半生描く
東京の「ザ・スズナリ」で30日まで
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「ストレイト・ライン・クレイジー」で主役のロバート・モーゼスを演じる舞台俳優の大西孝洋さん=姫田蘭さん撮影
 米ニューヨークの都市開発を手がけたロバート・モーゼス(1888~1981年)に光を当てた演劇「ストレイト・ライン・クレイジー」が東京都世田谷区の「ザ・スズナリ」で上演中だ。
 英国の社会派の劇作家、デヴィッド・ヘアさんの戯曲を劇団「燐光群」が日本で舞台化した。「ニューヨークのマスタービルダー(創造主)」と呼ばれたモーゼス。一官吏として、都市の創造という仕事に打ち込み、ロングビーチなど一部の資産家が半ば独占していた地域に海浜公園をつくって市民に開放し、そこに至る道路も建設した。以後、公共事業を推進していったが、それらの開発が貧しい人々の住空間を奪うなど、ニューヨークの住民の意識と次第にずれて行き、失意の中で晩年を過ごすことになる。
 今回は燐光群の創設40周年の記念公演の第1弾。同劇団代表の坂手洋二さんは「この作品に描かれる都市計画は、ザ・スズナリも関わる(世田谷区の)下北沢駅周辺の再開発問題とつながる」と言い、「より豊かで開かれた社会を望むのであれば多様性を無視した形では行えない」と語る。7月30日まで。詳細は同劇団のホームページ
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