点描
2023/02/23
ウクライナの兵士の詩
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≪ 娘に ≫
Павло   Вишебаба
  パーヴロ•ヴィシェバーバ   訳・ながいたえみ
                  

 戦争のことばかり 書かないでほしい、
 話しておくれ、
 おまえのとなりに庭があるかい?
 バッタやセミの鳴き声が聴こえるかい?
 カタツムリがつたをはっているかな?

 私たちから遠く離れたその場所はどんなようすかな?

 人々は自分のネコにどんな名前をつけているのかな?

 私が一番望むのは
 おまえの手紙に悲しみがないということ。

 そちらでは さくらんぼやすももの花が咲いているかい?

 もしおまえが花束をプレゼントされたなら、
 おまえは話さないでほしい、どんなふうにミサイルから逃げたかということを、
 おまえに話してほしいのは、私たちがこの地でおくっていた幸せな暮らしのこと。

 戦争が終わった時、私たちが外国で出会った全ての人をウクライナにお客としてお招きし、
 一人一人に私たちの国をお見せしよう、
 私たちの子どもが平和に過ごせることにどんなに感謝していることか。

       ×    ×    ×

 ウクライナ・バフムトで戦っている詩人・パーブロ・ヴィシェバーバさんの詩「娘に」が話題になっています。ユーチューブでは、兵士たちがフレーズを一つずつ読んで,離れた土地の家族に伝えています。
 翻訳家、ながいたえみさんから、提供された詩をご紹介します。
 一緒に紹介したユーチューブもご覧ください。
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