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2020/05/21
「火事場泥棒」いろいろ…

マスコミ九条の会連絡会代表  仲築間卓蔵


仲築間卓蔵
仲築間卓蔵

 おためごかしの「アベノマスク」。いまだに届かない。新型コロナ禍の先行きは見えない。そんな最中に検察庁法改正案が飛び出した。なんのことはない東京高検検事長・黒川弘務氏の定年延長法案である。
 著名人の中からも“火事場泥棒”という抗議の声が広がっている。“火事場泥棒”とは「どさくさに紛れて不正な利益を得る者」のことをいう。ツイッターでは「検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグが、1日で500万ツイートという記録的なトレンドとなったという。
 インターネット上のコメントへのアベ首相の反応は「政府としての見解はさし控えます」と「蛙の面になんとかで」ひたすら法案の採決を目指している。怖ろしい。

▼石破氏も批判
 自民党の元幹事長・石破茂氏は民放のBS番組で「(500万ツイートに)私たちは答える義務があるのではないか。これ(法案)を通すというのは政権どうのこうのっていう話じゃない。日本国の民主主義の問題です」と語っている。これが普通の感覚だろう。
 著名人の発言を5月11日の『NEWS 23』(TBS系)が紹介している。「もう一度言っておきます。検察庁法改正案に抗議します」(女優・小泉今日子)。「もうこれ以上保身のために都合よく法律も政治もねじ曲げないでください」(俳優・井浦 新)。「私も自分なりに調べた中で思ったのは、いまコロナの件で国民が大変な時に、いま急いで動く必要があるのか。自分たちの未来を守りたい」(歌手・きゃりーぱみゆぱみゅ)。「どのような政党を支持するのか。どのような政策に賛同するのかという以前の問題で、根本のルールを揺るがしかねないアクションだと感じています。検察庁法改正案に抗議します」(バンド・いきものがかり)。これはほんの一部だ。元プロレスラーの高田延彦、演出家の宮本亜門、シンガーソングライターの」嘉門タツオなど 上げればきりがない。
 最初に投稿した都内の女性(35)は「右も左も」関係ありません。犯罪が正しく裁かれない国で生きたくありません。この法律が通ったら“正義は勝つ”なんてセリフは過去のものになり、刑事ドラマも法廷ドラマも成立しません。絶対に通さないでください。自分の都合がいいような法律を通そうとコソコソやっているのが怖い」と。「アベチャンネル」と呼ばれているNHKですら、及び腰ではあるがこの法案の審議経過は報じている。
 いまこそ、大手メディアはこぞって「不要不急の法案はとりさげよ」「医療崩壊させない手立てを」「生存のための予算のダイナミックな組み換えを」の声を上げる時だと思う。いつやるの、今ですよ。

▼自衛隊も「火事場泥棒?」
 神奈川に住んでいるので、神奈川のことをちょっとお知らせしよう。
 神奈川県がインターネットカフェの利用者の緊急受け入れ施設として県立武道館を開放したが、なんと、その場で自衛隊が採用活動しようとしたという。困窮する若者をターゲットにした「戦略」なのか。ここでもアベの姿がちらつく。その次に「感動」がやってきた。この採用活動に神奈川県の職員が「待った」をかけ「退出」させたという。拍手である。
ここに憲法を守る公務員の姿がある。神奈川も捨てたものではありません。カジノにこだわっている横浜市長がいますがね。
 いま私たちは正念場中の正念場をむかえています。大手メディアを励ましながら民主主義をとり戻しましょう。
2020/02/04
操られる民主主義
 「操られる民主主義ーデジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか」(ジェイミー・バートレット著、秋山勝訳)=草思社=という本を読んだ。昨年9月発行の小さな本だが、実に怖ろしい本だ、と思った。つまり、トランプの選挙とイギリスのEU脱退の国民投票で、有権者をどう「説得」したか、を書いた本である。
 簡単に書くと、有権者を根こそぎ層分けして、経済状態、家族、趣味まで、細かく、個別にアプローチできるようにし、そこに説得力がありそうな情報を流す。本の帯には「いつの間にか『私の考え』が誘導されていた?」とあるが、要するに、ビッグデータと、自分が接したネット企業に知らずに提供した情報が、個人を丸裸にし、投票行動まで左右してしまう、という話である。

 もう何年も前、オバマ大統領が当選したとき、「ネットを使った選挙」と話題になったが、そこで設計された「ネットで支持者を繋ぐ」という考え方から、相手の思想を変えて、支持者にしてしまうことが、トランプとブレグジットの勝利の根っこにあった、という話だった。簡単に言えば、この方式を「改憲国民投票」に使われたら、と思ってゾッとする。ただでさえ、本音の「戦争ができる国作り」を隠し、「嘘」と「ごまかし」で、改憲支持者を増やそうとしているのがいまの「改憲勢力」だ。こんなことがどこかで仕組まれていたら…と考えるのだ。

 「オバマの作り方」という本もあった。オバマは、オバマ支持のすごくでっかいサイト、「myBO」=マイ・オバマ=をつくって、頑張ったらしい。同じような「改憲反対」のでっかいサイトを作っていくことが、いま求められているように思う。

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