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2022/11/06
前川喜平さんをNHK会長に
「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」

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 来年1月に任期満了を迎えるNHKの前田晃伸会長の後任を、政府の勝手な人選に任せないで、市民の手で選ぼうという運動が広がり、後任に元文部次官の前川喜平氏を推薦する動きが始まった。11月4日、「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」(共同代表・小林緑元NHK経営委員、国立音楽大学名誉教授ら)が記者会見して発表。全国的な署名集めに入った。同会は、これに先立ち、NHK経営委員会に対し、推薦書と前川さんの経歴書を提出した。

 同会は、紙による署名集めと共に、署名サイト「Change.org」で賛同署名を募る活動も始めており、改めて12月1日にNHK経営委員会に前川氏を会長に推す申し入れ書と賛同署名を提出する予定。

 サイトによる署名は6日15時現在で既に1万筆を超え、10746筆。増え続けている。7日午前0時には12000筆に達し,10日午後には、16400筆を超えた。
また、紙の署名簿による取り組みも進み、大阪では、NHKとメディアを語る会(兵庫)、放送を語る会・大阪が会場扇町公園で243筆、名古屋でNHKとメディアを考える会が、研究会・朗読会・平和のつどいなどで103筆、弘前で、放送を語る会会員が50筆などが事務局の報告されているという。

 NHKの会長は、放送法の規定で、政府が任命し国会が承認するNHK経営委員会によって選ばれることになっているが、97年~2005年の海老沢勝二氏、05~08年の橋本元一氏とNHK出身会長が続いたあと、08~年11年はアサヒビール出身の福地茂雄氏、11年~14年のJR東海出身の松本正之氏、14年~17年日本ユニシス出身の籾井勝人氏、17年~20年、三菱商事出身の上田良一氏、そして現在のみずほフィナンシャルグループ出身の前田晃伸氏と、財界出身が選ばれ、政府の意向を受けた財界の「たらい回し人事」とさえ言われてきた。

 このため、「放送を語る会」「NHKとメディアの今を考える会」などが、「官邸主導でNHK会長が決められてきた流れを断ち切り、今後のNHKの舵取りを、政権の息のかかった財界人でなく、ジャーナリズムの見識を備えた会長に委ねたい」と、「NHKとメディアの今を考える会」を結成。前川氏の会長就任を呼びかけた。

 11月4日、同会と共に記者会見した前川氏は、「NHKは、憲法、放送法を軸として、単に経済合理性を求めるものではない。政府の言いなりになる改革はやるべきではない」と「NHKはあくまで自律的な組織であるべき」だと主張、「NHKの会長に就任した暁には、憲法と放送法を遵守して、市民とともにあるNHK、そして不偏不党で、真実のみを重視するNHKのあり方を追求していきたい。そのためには番組の編集、報道にあたって、完全な自由が保障されないといけない」と訴えた。
 同会の小滝一志事務局長は「市民の受信料で支えられる公共放送NHKを、公共の精神が希薄な人物にかじ取りを任せるのではなく、公共の大切さを心の底から理解する人に託したい」としている。
2022/10/30
自民党席から失笑の文科大臣答弁
癒着の反省一言もない山際担当相辞任

 臨時国会は始まったばかりなのに、岸田内閣早くも「末期症状」だといっていいでしょう。
 たまたま見ていた参議院予算委員会。野党が(旧)統一教会の名称変更に関わる資料の提出を求めて3か月経っても(資料を)出さない理由について「宗務課の人数が少ない」という答弁をしたのは永岡桂子文科大臣でした。自民党席からも失笑がもれましたよ。
 この大臣、何を質問されても官僚が用意した答弁を読み上げるだけ。質問とかみ合わないこともありましたが、それは違う用紙を読んでいたらしいのです。自民党内からも「こんなに答弁能力がないとは思わなかった」と嘆く声が上がっているそうです。

▼ またまたビックリは、岸田首相の記者会見(10月28日)。宗教法人法に基づく調査の実務を担当する宗務課の人員を拡充する考えを示しました。「従来8人だった人員を来月(11月)には38人にする。法律や会計の専門家の協力を得つつ被害者や旧統一教会問題をよく知る弁護士による団体などからも情報提供を得て必要な協力を得る」といいます。問題は人員拡充でなく、(旧)統一教会問題を解決する「本気度」ではないですか。

▼ 山際経済再生担当相がやっと辞任しましたね。
 岸田首相は10月25日の衆院本会議で謝罪し、「旧統一教会問題への対応や経済対策、補正予算審議に集中することを最優先し、(辞任を)了承した」といいました。
 これに対し野党各党とも、辞任にあたり旧統一教会との癒着への反省がないことを批判し、首相の任命責任を厳しく問うとともに、政府・自民党と旧統一教会との癒着の徹底調査を求めましたね。

▼ 落語家・立川談四楼さんの一言
「山際の辞任は入り口に過ぎない。相撲で言えば平幕だからだ。この先に小結、関脇、大関、横綱が控えている。萩生田光一、下村博文、菅義偉、そして調査は故安倍晋三にまで及ぶだろう。そこまでいかないと被害者は救われないし、国民の怒りは収まらないのだ。もちろん岸田さんの任命責任も強く問われる」

 旧統一教会をめぐっての「国会解散」・・・予感はぼくだけではないでしょう。
(仲)

2022/10/22
統一協会の反共思想
 「政策掲げ 教団側『署名を』 議員側『踏み込んだ関係求められた』」―10月20日付朝日新聞の1面トップの見出し。朝日新聞については、統一協会問題は「全体として消極的ではないか」との批判もあったが、21日付では、他紙も揃ってこれを追いかけ、朝日新聞はこの特ダネで、間違いなく「統一協会報道」レースのトップに躍り出た。

 統一協会問題とは何か。それは、単にマインドコントロールで『信者』を獲得し、多くの家庭を崩壊させ、被害者を創り出す、という問題にとどまらず、「反共」「右翼」「復古主義」「国家主義」思想で、日本の政治・社会を支配しようとする「宗教団体」と称する組織の実に巧妙で複雑な思想運動である。メディアは、その実態を一層明確にしていかなければならない。
 報道によると、統一協会が自民党と交わしていた「政策協定」は「世界平和連合」の名前で出された推薦確認書である。

  推薦確認書
 以上の趣旨に賛同し、平和大使協議会及び世界平和議員連合に入会するとともに基本理念セミナーに参加する。

 統一協会問題がわかり難い理由の一つは、この団体、「友好団体」とする多くの団体を周辺に置き、実はすべて一体の「ヤマタノオロチ」組織であることだ。ここに登場した「世界平和連合」とか「平和大使協議会」「世界平和議員連合」もその一部だ。
 統一協会は「世界基督教統一神霊協会」として、1954年5月、みずからを救世主だとする文鮮明によって設立されたが、世界は「東西冷戦」の時代。ソ連勢力圏・第3勢力諸国の拡大に対する米国を中心にした、国際的な「反共運動」は、汎米会議のカラカス宣言、米国のSEATO提案など、さまざまな形で現れつつあった。
 日本でも日米安保条約の改定が提案され、大きな反対にも拘わらず、強行され、現在に至る米億従属の枠組みが作られてしまったが、安保反対運動の高まりを経験した若者達の「心の空白」に、統一協会の「原理運動」がしのび込んでいった。その一方、「反共思想」の枠組みの中で、1968年1月、「国際勝共連合」が誕生した。

 「本連合の目的は、勝共理論により国民を啓蒙し、当面日本を革命から守り、共産主義を日本から一掃することにある」(76年「勝共救国大会」の「提言」=茶本繁正著「原理運動の研究」から)

 勝共連合はその後、「スパイ防止法制定」の地方議会決議運動を全国で展開したり、選挙では、街頭演説に動員したりする行動で目立っていたが、「勝共」の名前をいつの間にか消して、「世界平和議員連合」「平和大使協議会」などと名乗って、自民党などに浸透しているのが、現在の状況だ。

 いま、この組織が中心的に取り上げ、動いているテーマが、この「確認書」にある「家庭教育支援法」「青少年健全育成基本法」や「LGBT」、「同性婚合法化」の問題。統一地方選では、こっそり、この課題を「形」「成果」にしようとするだろう。

 安倍政権時代、「日本会議」が問題になった。この母体になった組織に「日本を守る国民会議」と「日本を守る会」があったが、「勝共連合」は「スパイ防止制定法運動」などで、これらの組織とも友好関係があり、現在に至っている。
 表面上の名前に惑わされず、この「反共・復古主義」について、きちんと拾って、広く伝え、どこででも問題にしていく。そんな姿勢が求められている。
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