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2022/12/25
「怒り」の字が書き納めになった2022年
健康に留意で 新年もよろしくお願いいたします

 「聞く耳を持つ」といいながら、聞く耳を持たないままに12月を迎えた岸田内閣が、最後の最後になって国民生活を犠牲にする二つの閣議決定を行いましたよ。

▼ 一つは16日におこなった「安全保障」3文書です。3文書とは「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」のことです。歴代政権が戦後一貫して否定してきた敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有や、防衛関連の予算を2027年度に対国内総生産(GDP)比2%へ倍増させることを明記。自公両党は財源の一部に充てる所得税などの増税方針を決めました。
憲法に基づく専守防衛を形骸化させ、軍事大国化につながる安保政策の大転換ですよ。

▼ 二つ目は23日に決定した23年度予算案です。
国の基本的な予算規模を示す一般会計総額は114兆3812億円と22年度当初予算を6兆7843億円上回り、11年連続で過去最大を更新したそうです。

▼ 暮らしはどうなるのでしょうか。しんぶん赤旗によれば
社会保障「自然増」を1500億円削減。薬価を引き下げて診療報酬を削減。75歳以上医療の窓口2割負担を通年実施。年金支給水準を実質0.3~0.6%減
軍事費22年度比約1兆4000億円増の6兆8219億円で過去最大。トマホーク配備に2113億円。イージス・システム搭載艦建造に2208億円
軍事ローン新規後年度負担も過去最大の7兆6049億円
教育小中学校の教職員定数2474人減。物価高の元大学予算は減額・据え置きで実質大幅減。
原発・エネルギー22年度補正予算と合わせて1.6兆円を投じ原発推進。米仏との高速炉などの共同開発
に向けて新事業を盛り込む。
▼ 総務省が23日発表した11月の消費者物価3.7%上昇。11月の食料値上がり41年ぶり伸びだそうです。

戦争への大転換 許せませんねえ
 朝日新聞の12月世論調査によれば 
 岸田内閣支持 急落31%
 防衛増税「反対」 66%
 相手の領域内を直接攻撃する「敵基地攻撃能力」(反撃能力)をもつことについては、「賛成」が56%で、「反対」38%を上回っています。
 みなさん、反撃能力が必要だと本当に思っているのでしょうか。

▼ 友人のI氏からきたメールを紹介しましょう
 「他国に侵略されるより、少子化で日本が滅亡してしまう」と自民党議員さえ言っています。少子化対策(=国民生活)がはるかに優先する課題です。
 ロシアが軍事的にボロボロ、中国のゼロコロナ破綻・大混乱という激変がありました。2月24日(プーチン大統領がウクライナ東部の住民を保護するためとして特別な軍事作戦を実施した日)時点の脅威はなくなりました。ロシア国民は反戦的に、中国人民は自由と民主化を求め、北朝鮮は貧困にあえいでいます。日本に敵国はありません」と。
 新年の通常国会は正念場中の正念場国会になりますね。

▼ ぼくの年賀状は 謹賀卯飛跳年 です。うさぎさんといっしょに平和とくらしを守って飛び跳ねましょう。来年もよろしくお願いいたしまーす。
(仲)
2022/12/19
安保関連3文書改定
民主主義は崩壊し、「戦争する国」へ
 日本政府が、外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略」など安保関連3文書の改定を閣議決定したことについて、憲法学者や平和団体などから反対の声が上がっている。安保戦略には、相手国のミサイル発射拠点などをたたく反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有を明記。従来の安保政策を大きく転換する事態に、「憲法9条があるのに、なぜ先制的な攻撃が可能になるのか」「日本が自ら戦争する国になる」と指摘している。
 安保戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の3文書が閣議決定された。
 安保戦略は2013年に第2次安倍政権下で初めて策定され、改定は初めて。反撃能力について、既存の「武力行使の3要件」に基づき、「攻撃を防ぐのにやむを得ない必要最小限度の自衛の措置」と定義し、「日米が協力して対処していく」という。
 防衛戦略と整備計画は、従来の防衛計画の大綱(防衛大綱)と中期防衛力整備計画(中期防)を改称したものだ。整備計画では、陸上自衛隊の地対艦ミサイルの改良型や、米国製巡航ミサイル「トマホーク」を26年度中にも配備する方針。防衛費は23~27年度の5年間で43兆円程度となり、19~23年度の中期防の1・5倍を超える水準に相当する。また、27年度に、防衛費と関連経費を合わせた予算水準を、国内総生産(GDP)比2%に増額する方針を掲げている。
 12月16日の閣議決定を受け、岸田文雄首相は記者会見で、「相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力となる反撃能力は今後不可欠となる能力だ」と言いながら、「専守防衛は堅持していく」と矛盾に満ちた発言をした。
 閣議決定に先立つ15日、憲法学者らでつくる「平和構想提言会議」のメンバーらが国会で記者会見した。上智大の中野晃一教授は、敵基地攻撃能力の保有に関して「国民的議論もなく、勝手に決めていいわけがない」と反発。オンラインで参加した、共同座長で学習院大の青井美穂教授も「圧倒的に議論が足りない」と訴えた。
 新型コロナウイルス禍により、生活苦にあえぐ人が後を絶たないにもかかわらず、ロシアによるウクライナ侵攻に乗じたような防衛費の増額。これも国会での十分な審議もなく決めてしまった。
 民主主義の崩壊がこの国の現実だ。
2022/12/13
「9条の碑」運動は語りかける
★ 岸田政権は「黄金の3年」どころか、「いつ難破するかの泥舟」となっている。改憲反対の運動にとってもいわば押せ押せの情勢だ。「改憲阻止・9条守れ」の目標(頂上)をめざすルートはいろいろある。国会をはじめとする議会、署名、街頭などでの宣伝、論壇・イデオロギー分野…など。私が今回注目したいのは「9条の碑」をつくる運動である。

★ 日本と世界の9条の碑フォローの第一人者といっていいのはジャーナリストの伊藤千尋さんだろう。著書『非戦の誓い-「憲法9条の碑」を歩く』(あけび出版)にくわしい。
 きっかけは16年前の2006年、朝日新聞記者時代に行ったアフリカ沖カナリア諸島(スペイン領)にある「日本国憲法9条の碑」だった。外国の人が“自分たちの国にもこういう憲法がほしい”と願っている。その感動が「9条の碑」フォローにつながった。
改めて9条の「戦争放棄、戦力不保持」のパワーの世界的な強さ、新鮮さを思う。

★ 今年でいえば6月に東京で初めて足立区北千住で9条の碑が完成・竣工した。形状は江戸っ子のしゃれ精神を発揮してか「9条=球状」だ。
 きっかけ2020年1月、この地域の「千住九条の会」が伊藤さんを呼んで講演会を開き、各地の9条の碑の存在を知ったこと。10か月後の11月に「建立する会」が発足したが、半年かけて運送の体制や碑の場所・形状を決め、21年7月にかなり大々的な「制作発表・記者会見」を開いた。

 8社の取材があり記事が掲載された、と千住九条の会事務局長・中田好美さんと妻・順子さんはちょっとうれしそうに言う。連日「募金したい」の電話が鳴った。そして1年後の完成。芝生にステンレスの「球状の9条」がはえる。伊藤さんデータによれば国内24カ所目。

★ 「足立が東京で初めてならこちらは…」というわけではないが、東京・府中市では「三多摩初の『9条の碑』を府中につくる会」が9月に発足した。
 こちらは「けやき平和コンサートの会」が今年3~7月に3回にわたって開いた「伊藤千尋さんとともに憲法を語り学ぶ会」が土台だった。参院選での「改憲勢力3分の2」という悔しい思いもあってか、8月の「9条の碑」懇談会には42人が集まった。

 地域のベテラン市民運動家は「いやあ知らない顔、それも女性が多くて」と驚いた。「つくる会」は11月、母体ともいえるコンサートの会の発表会場のロビーを借りる形で、足立にならってミニ記者会見。碑の場所についても市民からの提案・申し出を募っている。
 年明けにも場所・形状が決まるだろう。この会のキャッチコピーの一つは「9条の碑は改憲阻止のシンボルであり、エンジン(機動力)になる」。

★ 首都圏でもう1カ所の運動スタートは神奈川県藤沢市を中心とする地域。11月に「神奈川初の9条の碑を湘南に」と実行委員会が発足した。
呼びかけたのは、日本各地の9条の碑を訪ね歩いているプロダイバーの武本匡弘さん(67)。実行委の場案は「初対面の人が多かった」(武本さん)

 写真には幼児の姿も。「若い親世代が参加しているのがうれしい」(以上は11月26日付「赤旗」)。
 海の環境破壊を知る武本さんは言う。「気候危機と平和の危機は関連している」。それが武本さんを「9条の碑」探求に向かわせたといえるだろう。

★ 足立、府中、藤沢(湘南)。3地域の活動の交流があればいいと思う。点から面への広がりをつくりたい。
 冒頭のフレーズに戻る。
 「改憲阻止・憲法を守り抜く」という峰に向かうのは多様な道があっていい。あるべきだ。それらが高みをめざして縒(よ)り集まるような運動の広がりを。
2022/12/09
「軍拡」と「敵基地攻撃」―君は本当に賛成か?
  君は「軍拡」と「敵基地攻撃」に本当に賛成なのか?
    再び「戦争」を選ぶのか?

 日米会談での「相当な防衛費増約束」(4月、5月)→「有識者報告」(11月22日)→「財務相・防衛相への防衛費2%指示」(11月30日)→「防衛予算・5年間で43兆円指示」(12月5日→「防衛増税、年1兆円指示」(8日)…!!! 
 一体、これは何なのか? あれよあれよという間に、立て続けの軍拡キャンペーン、「垂れ流し」で碌に批判しないマスメディア。日本は恐ろしい国になりつつある。

             ×          ×

 「防衛費増額に『賛成』5割超、中露への対抗姿勢『評価』74%、防衛力強化について『賛成』70%、『反対』24%」(6月の読売新聞調査)
 「防衛費増額に対する賛否、『賛成』55%、『反対』29%」(10月NHK調査)
「日本が敵基地攻撃能力(反撃能力)を持つことに『賛成』60.8%、『反対』35.6%」(11月共同通信調査)
 …平和憲法があり、9条があるはずなのに、これは一体何か? 「それでも日本人は『戦争』を選んだ」(加藤陽子東大教授、新潮文庫)を再び、三たび、繰り返そうというのか?

             ×           ×

 加藤教授は、日露戦争や第一次大戦にまで遡りつつ、かつて、みんながとても無理だと思いながら、軍部に引きずられ、ずるずると戦争に突き進んでいく状況を書いている。
・1931年7月、当時の東京帝大の学生の意識調査。「満蒙に武力行使は正当なりや」との問いに「然り」が88%だった、
・「避けうる戦をもぜひ戦わなければならぬという次第ではございませぬ。同様にまた、大坂冬の陣のごとき平和を得て翌年の夏には手も足も出ぬような不利の情勢のもとに再び戦わなければならぬ事態に立ち至らしめることは皇国百年の大計のためとるべきにあらずと存ぜられる次第でございます」(永野修身・陸軍軍令部総長、1941年9月6日御前会議)
―そして結局、開戦。後の東大総長。南原繁教授は、「人間の常識を超え、学識を超えて起これり、日本、世界と闘ふ」 と詠んだ、という。

           ×           ×

 いま、世論調査で、「軍拡」や「敵基地攻撃能力」整備に「賛成」という人に、改めて問いたい。ちゃんと動き、ちゃんと対応すれば、そんなことはあり得ないことなのだが、仮に日本が攻撃されたら、本当にあなたは「座して死を待つより、撃って出て華々しく散る」のだろうか? 
 そんなに「生きている」と言うことは、どうでもいい、大したことではないことなのか? いま、私たちは、その生き方が問われている。

 きのう、12月8日は、太平洋戦争開戦・81年だ。
                              (了)
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