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2022/05/31
正念場の夏!
われら青春真っただ中
なんとしても改憲阻止を!
最近、『青春』という詩(サミエル・ウルマン)を発見しました。
その一節を紹介します。
  人は信念と共に若く 疑惑とともに老いる
  人は自信と共に若く 恐怖と共に老いる
  希望ある限り若く  失望と共に老い朽ちる
 青春とは人生の「ある期間」をいうのではなく、「こころの様相」をいうのだそうです。すぐれた想像力、たくましい意思、燃える情熱、怯懦(きょうだ)を退ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心。そんな「様相」を青春というそうです。
70歳であろうと16歳であろうと、理想を失った時、老いが訪れるのだそうです。
 「憲法を変えさせない!」「戦争する国にさせない!」「平和を、いのちを、くらしを守る!たくましい意思、燃える情熱」をもっているわたしたち。まさに「青春ど真ん中」です。

▼ 間もなく日本の針路をきめるといっても過言ではない参議院議員選挙です。
ぼくの住む神奈川での前回参院選の結果は
投票率  48.73% 
投票総数 3.728.000人。
棄権   3.923.000人
解せないのはメディアが果たした役割です。選挙戦の真っ只中に「改憲政党3分の2の可能性」と。
それがどんな効果を生んだのか・・・。「どうせ投票に行っても変わらない」という無力感を生んだのではないか。
昨年の「選挙報道量」。衆議院選挙報道より自民党総裁選の方が多かった。それがどんな効果を生んだのか。メディアの皆さん。そんな分析をおやりになったことはありませんか。
「政府が右と言っているのを左と言うわけにはいかない」と言ってのけたのは籾井というNHK会長でした。NHKさん。自民党報道局になり下がるのは、もうやめませんか。

▼ これ以上あれこれ申し述べることはやめて、順不同で、いろんな方々の言葉を並べてみます。

〇「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目となります」
(ヴァイツゼッカ―・元西ドイツ大統領)

〇「戦争はある日突然に天から降ってくるものではない。長い長いわれわれの“知らん顔”の道程の果てに起こるものなんである。いくら非戦を唱えようが、それはムダだと思ってはいけないのである。そうした“あきらめ”が戦争を招き寄せるものなんである」
(作家・半藤一利)

〇「自由はある日突然なくなるものではない。徐々に蝕まれ、気づいたときにはすべてが失われている」
(宮澤喜一・元首相)

〇「言葉を奪われているのはどちらか。戦時下の記者なのか、今なのか」
「言論規制はある。それは内なる規制(自己規制)だ」
「メディアは時の流れに合わせてタクトを振る」
(作家・辺見庸)

〇「ジャーナリズムとは,報じられたくない事を報じるものだ。それ以外のものは広報にすぎない」
(イギリスの作家・ジャーナリスト ジョージ・オーウェル)

〇「この国の憲法九条を知っているかい。戦争はしない、戦争に加担しない。愛と平和なんだ。まるでジョン・レノンの歌みたいじゃないか」
(2005年 忌野清志郎)

〇「戦争を知っている奴が世の中の中心であるかぎり日本は安全だ。戦争を知らないやつが出てきて日本の中核になったとき、怖いなあ。絶対戦争なんかダメだ。だから経験者が戦争の悲惨さを教えてやれ」
(元首相・田中角栄)

〇「今の日本を支配している権力者は戦争を知らないし、体験もしていない。戦争は国民を苦しめ、痛めつけ、最後には殺してしまう。国民はハガキ一枚で招集されて、死ねと言われて死ななくてはいけない。そんなそんな恐ろしくて残酷な体験をこの国は77年前までしていた。そのことをぼくたちは繰り返しおもいださなくてはいけない」
(映画監督・山田洋次 1931年生まれ91歳)

〇「選挙に行こう💛投票しよう。
いま私たちはしっかり考えて行動しなければいけない時です。戦争をする国になってはいけない。憲法9条を守って、武器ではなく対話で平和な世界をつくっていきたい。私は強くそう思います。はじめて選挙権を持つ十代の皆さんもぜひ投票して、あなたの思いを・考えを一票に託してください」
(女優 吉永小百合)

〇「いま、少年時代に味わったのと同じ“風”を感じます。いざことが起きれば“国を守れ”と叫ぶ一人の権力者に大勢が傾く危うい気配があります。そして、始まるとなかなか止められない。犠牲になるのはいつも庶民です。しかし、最大の抑止力は戦争を起こさないための話し合い。外交です。それしかありません」
(俳優・仲代達也 1932年生まれ90歳)
2022/05/22
改憲4党に批判集中を
いつの間にか、九条改正論議!
 制定75年の憲法記念日を迎えた有明の集会で、「日本国憲法9条はいま、戦後最大の危機を迎えています!」と声をあげたのは、改憲問題法律家6団体連絡会の大江京子事務局長。大江さんは、ウクライナ危機に便乗して、自民党などが「9条では国は守れない」とキャンペーンしていることを上げたのだが、5月12日、19日の憲法審査会で、自民党の九条への自衛隊明記論に関連して、自民、公明、維新、国民の各党・会派が、憲法審査会を舞台に、改憲を動かそうと画策していることが明らかになった。

▼乱暴な9条改正論議
 新聞各紙は「9条改憲、各党違い鮮明 参院選控え、本格議論 衆院憲法審」(毎日)「衆院憲法審で9条議論 自、維『自衛隊明記を』 立民など反対『否決なら自衛隊違憲に』9条で論議」(東京)=いずれも13日付、「自民ペース、改憲議論盛ん 審議13回、維新も9条改正案 衆院憲法審査会」(朝日、20日付)などと取り上げ、アピールに努めている。しかし、この審議、憲法審査会でのルールに反した乱暴な議論だ。
 参院選を前に、立憲野党の統一を壊し、逆に9条改憲の足がかりを作ろうという画策を許すわけにはいけない。改憲4党のタッグに警戒を強めよう。

▼壊される「話し合い方式」
 そもそも憲法審査会は、改憲案発議のための期間として生まれているが、それだけに発足当時の中山太郎会長の提案「中山方式」で、単純な多数決による国会運営はしないことを約束、審議についてもたの委員会とは違う運営が心がけられてきた。ところが、昨年の国会で「改憲手続き法」(国民投票法)では、「CM規制などについては概ね3年をメドに結論を得る」との付則が作られた修正が行われた。
 ところが、この修正について議論するどころか、自民党はそれをつまみ食いした修正案を提出。参院選前に、問題を「解消」しようと画策。一方で「自由討議」と称して、審議会を開いて持論のPRに努める、と言う対応を始めている。油断すれば、いつ「取りまとめ」と称して、多数決で、議論をまとめかねない状況だ。

▼自民党にすり寄る「改憲4党」
 昨年秋の総選挙後の情勢ではっきりしてきたことは、①「維新の会」が自民党の改憲案に同調し、ほぼ同一の自衛隊明記路線を明らかにしたこと、②国民民主党が予算に賛成するなど、ほぼ完全に「与党路線」に踏み切ったこと、③公明党が「九条堅持」から、北側一雄・公明副代表が「個人的意見」としながら「自衛隊の統制明記」を言い出すなど、「揺れ始めている」こと―など。
 この結果、市民連合と党の政策合意は、5月9日、シンポジウムで「合意」できたものの、「国民」「れいわ」は不参加のまま。現場の1人区各区での統一論議に委ねられることになった。各地での市民連合の役割がますます大きくなった、とも言えそうだ。
 
 それにしても、メディアの扱いはひどい! 市民連合と立憲野党の「合意」は、ほとんど伝えず、「改憲4党」の「憲法9条論議」は、批判抜きで大きく扱う。一体これでいいのだろうか?
2022/05/14
孫娘と東大教授 ~憲法施行75年の5月に~
憲法とおなじ齢… 孫娘には宿題が出た…。
 マンションの隣の号棟に娘一家が住み、小6の娘がいる。顔をあわすのは月3,4回か。私のスマホに娘から動画が送られてきた。孫娘のクラスで日本国憲法前文を暗唱しようという課題が出て、クラスで一番にできたそうな。「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し…」以下1分50秒。憲法施行75年の5月のうれしいできごとだった。なお私はこの憲法施行の1947年生まれである。高校同期500人のうち名前に「憲」のつく同級生が5人いる。

《東大教授は高校後輩》
もう一つうれしいこと。この日の朝日新聞に石川健治・東大法学部教授の発言がでていた(聞き手は新聞労連委員長を務めたことがある豊秀一編集委員)。石川氏は私の高校の14年下で、数年前の講演を聞いたあと、あいさつしたことがある。
この記事、いくつかのほう、へえがあった。⇒は私のつぶやき。
★明治の首脳たちは「国防目的だけでない観点を、彼らはもちあわせていました」「伊藤博文が特にそうです」「彼が中心になって起草した憲法には、天皇制をてこにした、文明化の実験と言う側面があった」(⇒伊藤博文についてもう少し勉強してみたくなった)

★9条2項にある「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」について。「ここでいう『その他の戦力』とは、かつて富国強兵。殖産興業という形で、軍国主義と開発主義が癒着して形成された、軍産複合体の禁止を意味している」(⇒正直これは初めて接した。これも勉強してみよう)
★「9条は理想主義」論について。「議論の次元が間違っている」と正面から切り返す。以下の展開。「9条は国防の手段を定めた条文ではありません。軍事力を制し自由を確保する、立憲主義の統治機構を構築するための条文です」。しかし、国家は「国民に安全を提供する義務があります」。「憲法によって許容される範囲内で、あの手この手を使って、政治的・経済的・社会的な安全を確保しなくてはなりません」。
「自衛隊を9条に明記する」主張について。「日本の立憲主義を挫折に追い込んだ帝国主義・軍国主義が、全て9条によって吹き飛ばされたのです」「それを不用意に動かすのは不可逆的な改正となりかねません」(⇒剛直で小気味よい9条擁護論だ)
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《鬼才》
今回は紹介にとどめる。もっと話題になり、深められたらと思う。補遺1=ウィキぺディアによると西原博史・元早大教授は石川氏を「現代憲法学の鬼才」と評した。補遺2=私が「高校部活は?」と聞いたら「剣道部」。この記事の写真の眼は「青年剣士」のそれである。補遺3=石川氏は同日のNHKテレビの憲法コーナーにも出演。朝日と同趣旨のことを語っていた。ただテレビは字幕がでても、やや「難しい感」があった。
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