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2021/09/26
神奈川の政治地図が変わりはじめた
 山中竹春さん(前横浜市大教授)の圧勝で終わった横浜市長選挙につづいて、10月17日投開票の鎌倉市長選、24日投開票の川﨑市長選に注目だ。それぞれに勝利すれば(昔流行った)「革新ベルト地帯」ならぬ「市民派市政ベルト地帯」出現ということになる。つづく衆院選で神奈川2区選出の菅義偉首相落選なんてことも空想ではなくなる。
鎌倉に 初の女性市長誕生なるか!
 10月17日投開票の鎌倉市長選で、由比ガ浜西自治会長の兵藤沙羅さん(46)が9月24日、無所属で立候補する意向を明らかにした。
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 兵藤さんは酒店の女将(おかみ)で、地域に大型商業施設を建設する計画に反対する団体「THINK YUIGAHAMA」で事務局長を務めている。
市役所で開いた記者会見で「市民が暮らしにくい町になっている。大型開発より、市民の暮らしを救済したい」と話した。
市民の最大の関心事となっている(藤沢・大船間に造ろうとしている)「村岡新駅」設置や市役所移転は白紙に戻し、小中学校の給食に有機野菜を使などの政策を発表した。会見は2時間に及んだ。
「政策実現の原動力は?」と問われて、それは「愛」ですと答えた。

 自治会のHPを開いてみた。
 ごあいさつ
 「自治会とは行政と個々の住民をつなぐパイプ役であって、自分たちのまちを良くするための大きな役割を担っています。みんなで後世に引き継げる住みよいまちを目指しましょう」と書いている。そのまま「市政」に通じる素直な言葉だ。

 市長選にはすでにNPO代表のT氏、元市議(現職の時市職労を敵視していた)N氏、そして現職の松尾崇氏が立候補を表明している。
初の女性市長誕生にはもってこいの布陣だ。

 沙羅という名は 「沙羅双樹」の沙羅だ。
「名前を付けたのはどなたですか」と聞いてみた。「母です」と。さすが鎌倉人。
 平家物語の一節をおもわず口にした。「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし」
沙羅双樹の花の色は「白」だ。「白」は源氏の旗印。正確にはピンクがかった白らしい。沙羅さんの選挙ウエアは沙羅双樹の花の色になるようだ。
 源氏といえば 鎌倉だ。
 最近のNHK大河ドラマについて言いたいことはゴマンとあるが、それはさておき、来年の大河ドラマは鎌倉が舞台だという。
 舞台は沙羅さんのために動き始めているみたい。
女性市長の誕生 市民派市政ベルト地帯再来。
楽しみだ。
2021/09/19
日本を変えるチャンスに
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 事実上の退陣に追い込まれた菅義偉首相の後継を決める自民党総裁選が9月17日告示された。
 立候補した河野太郎行政改革担当相(58)▽岸田文雄前政調会長(64)▽高市早苗前総務相(60)▽野田聖子幹事長代行(61)の4人は、いずれも安倍内閣で閣僚を経験。同日、共同記者会見に出席したが、東京五輪、パラリンピック中に感染が再拡大したCOVID―19(新型コロナウイルス)について、実効性のある施策は打ち出されなかった。森友学園を巡る財務省の文書改ざん問題では、野田氏が党に解明チームをつくる考えを示したものの、ほかの3氏は慎重だった。
 総裁選は国会議員(383票)と党員・党友(383票)の計766票で争う。過半数を獲得した候補がいなければ、上位2人の決選投票になる。29日の投開票で新総裁が選出され、10月4日召集(見通し)の臨時国会初日で、第100代首相に指名される。総裁選のすぐ後に、衆院選が控えている。これから水面下で派閥間の駆け引きが行われるのだろうが、だれを「党の顔」にすれば選挙に有利かという視点で総裁が決まっていくのであれば、肝心の党改革には至らないだろう。
 野党にとっては、政権交代のチャンスが到来したといえる。現在、公開中の「パンケーキを毒見する」は菅政権の実態に迫ったドキュメンタリー映画だが、プロデューサーの河村光庸さん(72)は、第2次安倍政権以降、政治は官邸支配となって言葉や議論がなくなり、「議会制民主主義という根本が失われている」との危機感から、製作を思い立った。この映画を見た大学生から「政治に興味を持った」「これからは選挙に行く」などの感想が寄せられているという。この機を逃さず、野党には、女性、子ども、障がい者、LGBTQ、外国人など、だれもが安心して暮らせる社会にするための具体的で明確なビジョンを打ち出してほしい。「真の民主主義国家になる」という一点でつながり、共闘できるはずだ。
 どんな国、社会、コミュニティーで生きるのか。市民一人ひとりが「自分事」として考えることができれば、この国は変わっていくに違いない。
2021/09/13
総裁選大芝居にごまかされるな!
  野党共通政策こそ焦点だ
     「市民と野党の共闘」はまとまった!

 政権のプロモーター、二階幹事長に「恩知らず」と言われた菅義偉首相の退陣が決まり、候補者が絞られてきたことで、マスコミの総裁選報道がますます加熱している。問題は、まるでコロナも五輪も忘れたかのように売れたように、これを大きく取り上げ、騒いでいるテレビ、新聞だ。
 総裁選をこれだけ取り上げるなら、ようやく合意にこぎ着け、発表された立憲野党4党の「野党共通政策」の合意も同じ量だけ取り上げなければ、公平・公正とは言えない。
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自民党はこれまでもずっと、総裁選を自党のキャンペーンに使ってきた。「政策が違う」と言って、結局同じ一生懸命違いを見せようとしながら、結局、自民党の「いまの政策」は変わらない。
 かつて穏健な保守として支持が高かった宏池会の流れを持つ岸田文雄氏は、何と「改憲の道を探る」とか、「モリカケ、桜などは再調査しない」と発言、「ウイグルでの人権侵害を非難する国会決議」とも主張した。改革派として期待される河野太郎氏は、「再生可能エネルギーを最優先で導入する」と説明したが、「原発再検討」や「女性・女系天皇の検討」などの持論は封印。森友再調査についても、「もうすでに検察、その他、色々動いているわけですから必要ない」と言い切った。
 推薦人は安倍前首相が集めた、という高市早苗氏は「安全保障が第一」と軍拡路線を冒頭に掲げ「アベノミクスを継承、サナエノミクスも」などと公言した。
 要するに、自民党を右派政党に変身させた安倍晋三氏の歓心をどう取るか,の競争を公開して見せているのが「総裁選」なのだ。
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 8日に発表された,立民、共産、社民、れいわの4党首が署名した、市民連合の提言に合意した共通政策は、6項目。小項目で数えると20項目、19年参院選前に発表された、13項目は「安倍改憲」が提起され、それが重要な課題だった時期だったが、いまはやっぱり「コロナ」。項目に上げられているほか、モリカケ、桜、1億5000万、学術会議など、安倍、菅政権で目立った、「権力の私物化」の真相究明もはっきり位置づけられている。
 共通政策の6つのテーマは、①憲法に基づく政治の回復②科学的知見基づく新型コロナ対策の強化③格差と貧困を是正する④地球環境を守るエネルギー転換と地域分散型経済システムへの移行⑤ジェンダー視点に基づいた自由で公平な社会の実現⑥権力の異物かを許さず、公平で透明な行政を実現する―の6つ。「核兵器禁止条約」や「選択的夫婦別姓の実現」、「内閣人事局のあり方見直し」も上げられている。
 こうした「合意」の中で、地域での候補一本化の話し合いがどう進んでいくか。日本のこれからを考えるとき、総裁選の帰趨より大事なのは、この運動である。
 なお、共通政策の全文は、「仲間から」に掲載。
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